Thu 2011-01-13

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン My Bloody Valentine

「エレキ・ギターを聞くということはノイズを聞くこと・・」
これを体言するのが、My Bloody Valentineでした。

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ライブ中、あまりの轟音に観客は、耳から血を流す!という話は有名(笑)。

その、ノイジーなギターサウンドと甘く脱力的な歌い方とメロディーを融合させた、
独自のサウンドスタイルは、のちに「シューゲイザー」と呼ばれ、
ライドやチャプターハウスなど、多くのフォロワーを生みます。
独創的な音世界は現在も世界中のアーティストに多大な影響を与え続けています。

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アイルランドの出身。1984年、ダブリンにて結成。
グループ名の由来は同名のB級ホラー映画から。

ケヴィン・シールズ Kevin Shields/ボーカル、ギター
コルム・オコーサク Colm O'Ciosoig/ドラム
ビリンダ・ブッチャー Bilinda Butcher/ギター、ボーカル
デビー・グッギ Debbie Googe/ベース

1990年代にレーベルをクリエイションからアイランドに移籍します。
これは、2nd「ラブレス」の制作費が25万ポンド(当時の日本円で4500万円程)かかり、
クリエイションが倒産寸前になり関係が悪化したからと言われているそうです。

アイランド時代ですが、コンピアルバムに1曲提供したのみで、
アルバムのリリースは無く、活動休止?中止?・・状態に。

ケヴィンは他のバンドのリミックスやプロデュース、
プライマル・スクリームのサポートギタリストやソロ名義での楽曲発表などを行い、
ビリンダはヒップホップ・ユニットにフィーチャーされ、
そしてデビーはSnowponyでベーシストとして活躍しているそうです。

新作とライヴ活動の再開の噂話が度々メディア上に出てくるものの、
これまでそれらが実現したことはなかったのですが、
2008年6月にイギリス ロンドンのラウンドハウスにてライブを行い復活。

また、日本においても2008年のフジロックに出演、初日のヘッドライナーを務め、
ラストナンバー「ユー・メイド・ミー・リアライズ」の間奏では15分にも及ぶ!
フィードバックノイズを披露しました。

ブライアン・イーノ曰く、
「『スーン』はポップの新しいスタンダードとなるだろう。」「かつてヒット・チャート入りした曲のなかで、これ以上に曖昧で不明瞭なものをぼくは知らない。」と絶賛しました。

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15年以上に渡り沈黙を続けてきたが再結成し、
日本くんだりまで来て、フジロック出てんだから、
いい加減新譜を期待したいところで御座います。

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Isn't Anything 1988y

1stアルバム。オルタナ黎明の波に後押しされ、大きく話題になります。
次作が凄すぎるので、影に隠れがちな本作ですが、
ビリンダが、か細く呟く"Lose My Breath"がある限り充分名盤です。

ソニック・ユースやピクシーズなど、
グランジ創世以前のギターバンドに肩を並べるにふさわしい出来。

ケヴィンはギタリストとしても、
コード弾き/リズム・ギターにアーミングを多用する手法を示したり、
4ADレーベルあたりに影響を受けつつもUSオルタナティヴ/グランジとシンクロする、
ラウドなギター・ロックをベースにしたりと、独自性を充分感じます。
今日において、シューゲイザーと言われるサウンドとは若干違い、
ノイズロックと甘いサイケデリアの融合と言ったほうが近いサウンド。

聴いてる間は何も考えず、ただただ音に身を任せ、
狂人的な音圧で大音量で聴きたくなる一枚。
殆どの人が嫌い・・っつうより、ナンだコレみたいな感じで終わり、
極少数の人達が死ぬまで聴き続ける様な音楽(笑)。

英国盤LPの初回プレス盤(5000枚)には7インチシングルが付属しており、
「インストゥルメンタル」と題された曲が2曲収録されていました。
本作のCDには未収録。

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Loveless 1991y

ロックの一つの完成形であり、斬新なアイデアに満ちている、
シューゲイザーの金字塔。

「Loveless」はケヴィン・シールズが頭の中に思い描いた、
光の洪水、めくるめく色彩、エクスタシーを完璧なギターノイズで表現。

どっぷりとセクシーな音の洪水。
猛烈なまでなフィードバックノイズですが、攻撃的というより魅惑的。

本作は、トラックから次のトラックへと淀みなく流れ、すべてを包みます。

この作品以前に存在した、どのサイケデリック系アルバムとも違った、
果てしなく重ねられたノイズの嵐、音像全面を埋め尽くすような歪んだギターサウンド、
その隙間から淡く出現するような不明瞭で浮遊するボーカル、
美しいメロディーで構成されます。

この方法論は多くのミュージシャンに影響を与え、
多くのフォロワー作品を生み出しました。

このアルバムはロック史上、傑作に数えられるんですから、
もっとリスペクトされてもイインじゃないかと思います。

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それと、ケヴィンのソロワーク?で、
2003年に公開されたソフィア・コッポラ監督の映画、
「ロスト・イン・トランスレーション」にて、
ブライアン・レイツェルと共同で音楽を担当しており、
サントラも発売されています。

パティ・スミスとのジョイント・ライヴは、
「ザ・コーラル・シー The Coral Sea」という題名で2008年にCD化されました。

隙間なく埋め尽くすノイズ、浮遊するようなボーカル、美しいメロディー、
ポストロックすら先取りしていた楽曲は今も圧倒的な力を持っています。
全ての音楽観を打ち砕くバンドです。是非、聴いてみて下さい。

イギリスのユースカルチャームーブメントをご紹介する上で外せません。
私がリアルタイムで感じた、当時の英国の音楽シーンを感じて頂ければと思います。
http://www.rising-mini.jp/
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